一言で老人ホームといっても、色々な種類があって、違いが分かりにくい場合は多々あります。
ここでは「有料老人ホーム」と「グループホーム」の違いについて詳しく見ていきます。
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有料老人ホームにも違いがあり!
有料老人ホームとグループホームの2つには色々な違いがあるのですが、その前に有料老人ホームにも3つの種類があるので、そちらから簡単に説明しておきます。
有料老人ホームの3つの種類とは?
有料老人ホームには、入居される人や、提供するサービスによって、
- 健康型有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム
の3つに分かれます。詳しくは「有料老人ホームの種類と違い」で書いてますし、この後にも説明していくのですが、とても簡単にいうと、
- 健康型
元気で介護をほとんど必要としない人の施設
- 住宅型
元気な人から介護が必要な人まで入居でき、介護を受ける場合には外部の事業者と契約する
- 介護付き
介護を必要な人が入居し、施設内のスタッフによる介護サービスを受ける(外部のサービスを利用する施設もあり)
と分けられます。
有料老人ホームとグループホーム、違いはココ!
入居条件の違いは?
認知症の有無
ここが有料老人ホームとグループホームの大きな違い、あるいはグループホームの特徴と言っていいでしょう。
グループホームは認知症の高齢者専用の施設といえます。認知症の豊富な知識を持ったスタッフが介護などを行う施設で、認知症でないと入居はできません。
有料老人ホームでも、介護付きでは認知症に対応している施設も多いですが、その他では基本的に対応していません。
「認知症に対応している施設はココ!」
要介護度
- 有料老人ホーム
健康型:自立~要支援、施設によっては、軽い要介護度が入居可能な場合も
住宅型:自立~中度の要介護度
介護付き:要介護度1~5に対応
- グループホーム:要支援2・要介護度1以上
年齢
- グループホーム65歳以上
- 有料老人ホーム60歳以上、あるいは65歳以上など施設によって異なる
地域
有料老人ホームの場合、どの地域の施設に入るにも自由ですが、グループホームでは、そうはいきません。グループホームでのサービスは、介護保険の地域密着型サービスの1つで、正式名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。
地域密着型サービスとは、高齢者が住み慣れた場所で生活できるようにと創られたサービスとして、市区町村が主体となって行っている為、グループホームへの入居には、そこに住んでいる人に限られていて、他の地域のグループホームを利用する事もできません。
これも有料老人ホームとグループホームの大きな違いといえるでしょう。
費用の違いは?
老人ホームの費用は大きく分けて、入居したときに必要な費用と、月々に必要な費用があります。
有料老人ホーム
有料老人ホームでは、入居の際に、その施設を利用する権利を購入する、という目的の「入居一時金」が必要となる所が多く、施設によっては数千万円以上、という場合もあります。
(入居一時金が不要で、その分月額費用が高く設定されている場合もあります)
月額費用は、10~40万円程度と、施設の設備などによって幅があります。
グループホーム
入居一時金は、0~数百万円と施設によって異なります。
月額費用は、12~20万円程度と、有料老人ホームと比較すると安くなる場合が多いです。
受けられるサービスの違いは?
健康型有料老人ホーム
見守り、洗濯、掃除などの家事を含めた生活支援が主なサービスで、基本的に介護サービスは提供していません。
住宅型有料老人ホーム
見守りや家事などの生活支援が提供され、介護サービスが必要な場合には、基本的に外部の訪問介護事業者などと契約し介護サービスを受けます。
介護付き有料老人ホーム
特定施設入居者生活介護という指定を受けているので、入浴や排泄といった身体介助や、機能回復のためのリハビリといったサービスが施設内のスタッフによって提供されます。
(外部サービス利用型といって、介護サービスを外部に依託する施設もあります)
また施設によっては、必要な医療ケアを提供できる場合もあります。
グループホーム
グループホームでは要介護度に合わせて、介護サービスが提供されるのですが、認知症の人が自立して生活することを目的とした施設のため、できる事は自分で行いながら、ユニットケアと呼ばれる少人数での共同生活を送ります。
家事など、スタッフのサポートを受けながら行っていくことで、認知症の進行を遅らせる効果もあると言われています。
また認知症の改善のために、リハビリやレクリエーションを積極的に取り入れる施設も多くあります。