老人ホームでは、様々なトラブルが起こりえますが、それらはあらかじめ知っておくことで、避ける事ができる場合も。
ただ実際にどんなことが問題人るかは、入居したことがないと分かりませんよね?
ここでは老人ホームでのトラブルとしてよくるものをまとめてみました。
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お金のトラブル
老人ホームで1番多いのが、お金に関するトラブルです。
入居一時金が返ってこない
有料老人ホームなどでは、施設に入居前に、家賃の一部を前払いにあたる、入居一時金と呼ばれる(施設によっては高額の)費用を支払う場合が一般的です。
入居一時金は、時間が経つにつれて償却されて(少しずつ減って)いき、退去する時にまだ残っていれば返却されるようになっています。
ところが入居してすぐに退去したにも関わらず、この入居一時金がほとんど返ってこない、といったトラブルが発生します。
これは、そもそも契約内容にある初期償却(入居した時点で償却される金額、通常20~30%)というものを理解していなかったり、償却率(どのくらい減るか)や期間(何年で無くなるか)を確認していなかった事が原因となります。
当然、施設側にはこれらの内容を契約前にきちんと利用者、家族に説明する必要があるのですが、それらが徹底されていない、あるいは確認不足などが原因としてあります。
仮にきっちり確認していたのに、色々と納得のいかない理由をつけて返してくれずにトラブルになる、という事もあります。
入居一時金の扱いについては最も注意が必要で、納得のいくように確認しておきましょう。
月額費用が説明と違う
老人ホームでは入居時の費用以外にも、当然月々の費用がかかるのですが、パンフレットに記載されている金額と実際にかかる費用に大きな差がある、という事でトラブルになる事があります。
パンフレットに記載されているものは、月額費用として、
- 家賃
- 食費
- 施設管理費
- 施設サービス費
- 光熱費
- 介護保険の自己負担分
などがありますが、これも施設によっては介護保険の費用や食費を含まずに表記されている場合があります。
また、これら以外にも、消耗品や必要ならオムツ代などもかかります。そして別で計算しておかなければならない大きな費用が、医療費です。
つまり記載されている費用だけで全てが済む訳ではないのです。
後々のトラブルのため表記されている費用には何が含まれているのか、それ以外にはどのような費用が、どの程度必要となるのか、これらも契約前にしっかり確認しておきましょう。
保証金が返ってこない
入居時の費用で、有料老人ホームなどで必要な入居一時金ではなく、保証金などと呼ばれるものが必要な場合があります。
これは一般の賃貸契約でいう敷金にあたるもので、退去時に原状回復するためのもので、何も無ければ戻ってくる、となっているのですが、大したキズや汚れもつけていないのに、この費用が返ってこない、あるいはさらに費用を請求されるという事でトラブルになることもあります。
契約書にどのように書かれているか、施設側からの説明が無ければ確認しておく方が良いでしょう。
退去のトラブル
これも数が多く、そして最も困るトラブルです。
どういう事かというと、終身で利用できると思っていたのに、ホームを出ていくように言われた、という場合です。
施設によっては、終身で利用可能となっている場合もありますが、それにも条件があります。
施設によって異なってきますが、
- 長期の入院を必要となる
- 専門的な医療ケアが必要になる
- 認知症による問題行動(暴力や他の入居者に迷惑をかけるなど)がひどくなる
- 介護ケアの対応が出来ない施設で、要介護度が重度化する
など、それぞれの施設で定められた条件によって退去を求められる事はあります。
「認知症に対応している施設はココ!」
施設側で対応できる設備や人材がいないためです。
ただし、
- 特に入居する時の制限にはなっていない病気なのに退去を求められた
- 要介護度や認知症などが進んでいないのに退去を求められた
など納得がいかずにトラブルになる事もあります。
途中で退去しなければならないのは、入居者の体力的、精神的、費用的、そして家族にとっても、大きな負担になってしまいます。
老人ホームの方では、今までにどのようなケースで途中退去になったか、そのようなデータは残っていると思うので、その辺りの実情についても聞いてみる、そして実際にどのような対処をとるのか、などを確認しておく必要があるでしょう。
サービスについてのトラブル
老人ホームでは、入居して様々なサービスを受ける事が出来るから、高い費用を支払う訳で、そのサービスの内容に問題や不備があればトラブルの元となります。
- 部屋の掃除が行き届いていない
- お風呂の回数が少ない
- レクリエーションがほとんどない
- スタッフの人数が少ない
- 24時間スタッフが常勤となっていたが、夜間にいない
など、サービス面での不満から、施設とトラブルになる場合もあります。明らかに契約内容と異なる場合には、きちんと伝え改善を依頼するのが当然です。
ただし、その内容にはスタッフの質の問題である場合もあります。
全てを把握するのは難しいですが、入居前の事前の見学や体験入居でもスタッフの言動はチェックしておきましょう。
「老人ホームに体験入居するときの注意点!」
老人ホームへ入居するときには慌てていたりバタバタしている事も多いと思うのですが、後のトラブルの回避のためにも金銭に関しては特に、できるだけ細かな点まできっちり確認しておく必要があります。
老人ホームでのトラブルには悪質な業者によるものもあるのですが、施設側が一方的に悪いのではなく入居する側の認識不足、確認不足が原因となることもあります。
入居に関しては、個人と業者との契約です。
契約書、重要事項説明書などの書類にしっかり目を通し、分からない事や心配に思っている項目に関しては、質問や問い合わせをしてきっちり解決してから契約を結ぶようにしましょう。