ケアハウスとは、軽費老人ホームC型とも呼ばれますが、家族との同居が困難な高齢者が、自治体からの助成を受けて、低めの費用で入居できる施設です。
特徴としては次のようなものがあります。 ケアハウスには、一般(自立)型介護(特定施設)型の2種類があり、受けられるサービスが異なります。
「あそこの老人ホームってどうなの?」 気になる施設が検索できて、もちろん資料請求も無料! |
ケアハウスに入るための条件は?
年齢 | 一般型:60歳以上 介護型:65歳以上(施設による) |
要介護度 | 一般型:自立 介護型:要介護1以上 |
認知症 | 一般型:X 対応していない 介護型:△ 施設によって異なる |
60歳以上から入居可能
入居できるのは原則として60歳以上。夫婦で入所できる施設もあり、その場合はどちらかが60歳以上の場合に入所可能です。ただし介護型ケアハウスへの入所は、施設によって65歳以上となっているところもあります。
介護型は要介護1から入居可能
介護型のケアハウスでは、介護認定が1以上の場合に入所の条件を満たします。一般型の場合は、身の回りの事が自分で出来る必要があり、基本的に介護を必要な人は入所できません。
認知症に対応している施設も
介護型のケアハウスでは、対応している施設もあります。入居できるかどうかは、程度にも関わってくるので、そのような施設で相談してみましょう。
ケアハウスの特徴は?
費用(目安) | 一般型:初期費用 30万円 /月額費用 6~13万円 介護型:初期費用 数十万~数百万円/月額費用 6~20万円 |
入居期間 | 長期の利用も可能 |
居室の種類 | 個室・準個室 |
ケアハウスは老人福祉法という法律によって定められた施設で、もともとは社会福祉法人や地方自治体などによって運営されていましたが、2001年より民間企業による運営も認められています。
一般型と介護型の違い
一般型ケアハウス
- 1人で生活するのに不安があるが、家族と同居できない人が入所
- 基本的には身の回りの事ができて、介護認定を受けていない 掃除・洗濯などの生活の援助が中心
- 入所後に介護が必要になった場合には、外部介護事業者の居宅サービスを受ける
などの特徴があります。
介護型ケアハウス
介護型のケアハウスでは、特定施設入居者生活介護という認定を受けて、施設内でスタッフが介護を行えます。(外部の事業者のサービスを利用している所もあります)
- 介護の必要な要介護1以上の65歳以上の高齢者が入所可能
- 要介護度が上がっても入所を続けられる
- 施設内で食事・入浴・排泄などの介護が受けられる (外部のサービスを利用する施設もあります)
などの特徴があります。
月額費用が比較的安い
自治体の助成を受けているので、月々に必要な費用は、有料老人ホームより低くなる場合が多くなります。(もちろん施設によります)ただしケアハウスでは、初期費用がかかり、高いところでは数百万円する所も多く、ここを抑える事ができるかどうかが重要です。 月額の費用に関しては、一般型か介護型で介護サービスの費用がかかり、介護型の方が高くなりますが、一般型では介護が必要になったときに、外部の介護サービスを利用することになり、利用した分だけ費用がかかるので、注意が必要。また負担する費用は、要介護度や本人の収入などによって決まります。
入居期間については決まりはない
特に期間が決まっているわけではないのですが、一般型の場合には介護度が上がるなど、自立状態でないと判断された場合に退去をしないとならない場合があります。 介護型は終身利用というわけではありませんが、重度の要介護度になっても生活を続けられる施設が多いです。ただし認知症の進行などによって、他の入所者や職員に対して問題がある、などの場合は除きます。
居室は個室が多い
居室の形態は、個室か準個室(多床室を壁などで区切って個室にしたタイプ)がほとんどです。
ケアハウスで受けられるサービスは?
介護ケア | 一般型△ 外部のサービスを利用 介護型○ 重度まで対応 |
機能回復 | 一般型:X 対応していない 介護型:○ 対応している施設もある |
医療ケア | 一般型:X 対応していない 介護型:○ 対応している施設もある |
(施設によってかなり幅があるので、一概にはいえません)
一般型は生活の援助がメイン
一般型ケアハウスでは、掃除・洗濯などの身の回りの援助をするのがメインのサービスとなっています。入浴や食事の介助といった介護サービスについては、基本的に施設では行っていません。
介護型では、介護サービスが充実
特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設では、
- 食事
- 入浴
- 排泄
の介助といった介護サービスを利用することができます。また、施設によって差はありますが、機能回復のリハビリや、医療ケアを受けられるところもあります。
ケアハウスに入所するための手続きと入居のしやすさは?
手続き
ケアハウスへの申込みは施設に直接行います。
- 入居申込書
- 住民票
- 診療情報提供書(医者にかかっている場合の紹介状)
- 所得証明書
などの必要書類を提出後(入居申込書以外は、面談後に提出の場合も)、本人や家族と施設担当者による面談が行われます。 そして施設スタッフによって、提出書類や面談の内容、健康状態、要介護度などを総合的に判断して、入居の可否を決定します。
入居のしやすさは?
主に民間企業が運営している有料老人ホームと比較すると、ケアハウスは社会福祉法人や地方自治体などが運営しているところも多く、費用が比較的安く済む場合もあり、特に以前は人気の高い施設で、入居にも時間がかかっていました。
最近では、有料老人ホームがサービスや利用形態を多様化してきて、価格の低価格化も進んで入居者が分散されているので、以前ほどケアハウスの入居に時間を費やすことはなくなっている所もあるようです。
人気の高いケアハウス!
ただ、そうはいってもケアハウスが人気のある施設に変わりはなく、施設によっては待機人数(入居待ちをしている人の数)が多く、人気がある施設を数ヵ月から1年以上待つということもあります。
希望の施設を複数申し込んでおく方が良いでしょう。
ケアハウス(軽費老人ホームC型)のまとめ
ケアハウスをできるだけ分かりやすく説明すると、
「ケアハウスには一般型と介護型の2種類あり、前者は60歳以上の1人暮らしに不安のある自立した高齢者が、自治体の助成を受けて安い費用で生活のサポートを受けられる施設であり、後者は介護ケアの必要な65歳以上の高齢者が、同じく比較的安い費用で、介護サービスを受けられる施設」
といえるでしょう。
老人ホームの条件や特徴、サービス内容は、同じ形態の施設でも異なる場合が多くあります。特にケアハウスでは、施設によって大きく対応が違います。必ず各施設の資料を取り寄せたり、直接問い合わせをするなどして確認してください。